エッセンシャルオイル(精油)の基礎知識

アロマテラピーの主役となる精油(エッセンシャルオイル)には、

個性的な香りとともに、複雑で豊かな成分が含まれています。

そのため、一つの精油には色々な作用があり、人の心や身体、肌に、

ときにはお家のお手入れに役立つ力が潜んでいます。

 

植物から得られる 希少な天然オイル

植物の中の特別な細胞によって作られる芳香の高い物質を

抽出したものが、精油(エッセンシャルオイル)です。

さまざまな特徴をもつ複雑な化学物質を豊富に含み、

空気に触れると蒸発しやすいのが特徴です。

 

約3500種類ある芳香植物(ハーブ)の中でも、精油がとれるのは

約200種類。その花やつぼみ、枝葉、果皮、樹皮、樹脂、根などから

精油は抽出されます。

 

主な抽出法には、

  • 水蒸気蒸留法: 蒸留釜に入れて下から蒸気を通す方法。冷却すると、容器の上澄みが精油、その下は芳香蒸留水(フローラルウォーター)になる。
  • 圧搾法: 柑橘類の果皮を器具でつぶす方法。精油と果汁が得られる。
  • 溶剤抽出法: 溶剤(アルコール)に漬け込み、低温で揮発させる方法。この方法で得た精油はアブソリュートと呼ばれる。

― が、あります。

 

精油の歴史

植物の香りとその特性を生活の中に取り入れてきた歴史は古く、

例えば、古代のエジプト人はミイラを作るときにシダーウッド油を

使っていたという記録が残されています。

 

現在使われている精油の蒸留法が確立されたのは、10世紀末。

アラビアの医師イブン・シーナ(ラテン語でアヴィケンナ)によって

蒸留法が発明されたことから始まりました。

精油が製造され、治療に応用されて、

その成果が「医学典範(カノン)」という医学書に記されました。

 

そして1928年頃、フランスの科学者ルネ・モーリス・ガットフォセは、

実験中にヤケドをして、とっさにラベンダーの精油を塗ったところ、

悪化せずに早く治ったという体験をします。

 

それから間もなく、精油やハーブを使った療法を記した「芳香療法」という本を著し、

その中で、近代医学の進歩により衰退していた精油やハーブを使う療法が、

【アロマテラピー】という名と共に再び注目されるようになりました。

 

 

人に影響を与える複雑な成分

精油の一つ一つが個性豊かな香りをもっていますが、

それと同時に、目には見えませんが、一つ一つが数十種類から

数百種類の成分(天然の化学成分)をもっています。

精油が人の心や身体に影響を与えるのは、

この複雑にして豊かな成分が存在するためです。

 

しかも主要成分の他にもたくさんの成分を微量に含むことが、

人に対して(副作用を防ぐように働くなど)おだやかな効果をもたらす

精油の大きな特徴を生み出しているといわれています。

 

精油の成分は、主に鼻と皮膚から体内に取り入れられます。

ほかに内服する方法もありますが、これは多くの専門知識が必要で、

大変危険を伴うため、専門家以外の人は避けるようにしましょう。

 

鼻から入った成分は、2つの経路をたどります。

一つは、脳の一部である大脳辺縁系に届く経路で、そこから自律神経や

内分泌系、免疫系を調整している視床下部へと伝わります。

香りを嗅ぐと気分が高揚したり、落ち着いたりするのは、

こうしたメカニズムがあるからです。

 

もう一つは、肺に届く経路です。

そこから血管を通り、皮膚から吸収されたときと同じように、

全身に精油の成分が運ばれます。

 

さて、皮膚からは、植物油などで薄めた精油を肌に塗ることで、

精油の成分を取り入れることができます。

表皮から吸収された成分は、真皮にある血管やリンパ管に入り、

そして体内をめぐって、身体のあらゆる組織に影響を与えます。

 

精油を使ったオイルやローションを使うと、肩こりが楽になったり

肌がキレイになるのは、こうしたメカニズムがあるからです。

身体の中に取り込まれた精油の成分は、肺や脳、血管、

リンパ管に届き、最終的に汗や尿、呼吸として排出されます。

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