ワガノワ・メソッドとは・・・

メソッドとは ― 「やり方、方法、手段」の本来の意味から発し、

音楽やバレエでは「教育方法/教育プログラム」のことを指します。

動きの型やスタイルだけではなく、独自のバレエ教育法に基づいた

教育システムの事を “メソッド” と言います。

1591 GalinaUlanova YuryZhdanov - ballet Romeo And Juliet

 

ワガノワ・メソッドとは・・・

ワガノワメソッドとは、ロシア(ソビエト)にてバレエ芸術に長年貢献した

ロシア・ソビエト連邦社会主義共和国人民芸術家であるバレリーナ、

またバレエ教師である、アグリッピナ・ワガノワが考え出したメソッドです。

 

1934年に「クラシックバレエの基礎」というを出版し、

ワガノワは、世界中にバレエの教授法を広めました。

 

「イタリアで生まれ、フランスで育ち、ロシアで成熟した」といわれるバレエですが、

ワガノワ・メソッドは三国の特色の折衷を取りながら、

身体のあらゆる部分を意識的に使ってバランスを保ち、

自然な流れでパ(ステップ)とパをつなぐことを基礎とした実践的な教授法です。

 

そのメソッドで、 ワガノワは、マリナ・セミョーノワをはじめ、

ガリーナ・ウラノワ、イリーナ・コルパコワ、ナタリア・ドゥジンスカヤら、

バレエ史に名を残すダンサーを次々と育て上げました。

 

特にセミョーノワとウラノワはボリショイ・バレエ学校(モスクワ)で、

ドゥジンスカヤはワガノワ・バレエ・アカデミー(サンクト・ペテルブルグ)で、

優れたバレエ教師として多くの著名ダンサーを送り出し、

ワガノワ・メソッドの後継者となりました。

 

ワガノワ・メソッドのカリキュラムは、

最終的に高度なテクニックとなる動きを成長に合わせて段階的に

順を追って学び、一つ一つを正確に出来るようになってから

次の段階に進めるように組み立てられた、ロシア・バレエの伝統的な教授法です。

 

簡単な動きから 難しい動きへ

日常とは全く違う、特殊な身体の使い方と技術が必要なバレエは、

特にアン・ドゥオール(足を180℃外側に開くこと)を確実に習得し、

人間本来の自然な状態から、バレエ特有の身体に作り変えていくという

基礎レッスンでの徹底した訓練が必要不可欠です。

 

踊りのテクニックは、いきなりその完成形を学ぶのではありません。

どんなに難しいテクニックも、一つ一つ分かりやすく分解していくと、

すべて基本の動きが組み合わさったものになります。

 

その一つ一つの基本であるパを、まずは正確に習得し、そして

それがやがて高度なテクニックにつながることを意識して学んでいく、

その過程が上手く組み込まれ、成長過程毎のカリキュラムが確立されている

とても素晴らしいレッスン・プログラムがワガノワ・メソッドにあります。

 

ちなみに、ミニアチュールスタジオでは・・・

基本的には、伝統的なワガノワ・メソッドに基づいたレッスンを

行っていますが、それだけではありません。

広大なロシアには、ワガノワの他にも、日本でも有名なメッセレール等、

とても素晴らしい独自のバレエ教授法を残しているバレエ教師が多くいます。

 

バレエ教師として基本的に考慮すべき点は、

生徒達が一つ一つのバレエの動きを理解し、習得していく為には、

一つの面からのアプローチだけでは必ず全員が分かるわけではないということです。

 

その為、ミニアチュールスタジオでは、より個人個人に合う

指導教育ができるように、多様なロシア・バレエの教授法と、

そのアプローチ法をふんだんに取り入れて、レッスンを行っています。

たくさんの引き出しの中から、生徒それぞれに合うアプローチ方を選び、

それを駆使して、素敵なバレリーナを育てたいと思います (^-^)

 

 

バレエ・メソッドの種類

バレエの場合、メソッドにより若干の基礎技法に違いがあり、

そのメソッドで育ったダンサー及びその踊り方を「~派」と総称する場合があります。

 

◇チェケッティ派 Cecchetti Style

エンリコ・チェケッティ(1850 – 1928)が推進したクラシック・バレエの基礎技法で、彼と彼の弟子達によって広められた。現在は主にアメリカで採用されているが、ロシア系のバレエと若干のポジション、技法上の違いがある。 チケッティの名を冠したこの有名なバレエ教授法は、イタリア派の特徴ともいうべき、強力な回転と跳躍を軸とした高度で華やかな技術を特色とする。

 

◇ブルノンヴィル派 Bournonville Style

オーギュスト・ブルノンヴィル(1805 – 1879)の振付作品に見られるバレエ技法の特色を継承したスタイルで、主に彼の活躍した北欧デンマークで今日も盛ん。独特の優雅さ、美しさに定評がある。

 

◇レガット派 Legat Style

ニコライ・レガット(1896 – 1937)によって提唱されたクラシック・バレエ技法で、彼がソ連を離れたロンドンに開いたスクールを中心に広まった。他の派と若干のポジション、技法上の違いがある。

 

◇ワガノワ派/ワガノワ・メソッド Vaganova Style/Method

アグリッピナ・ワガノワ(1879 – 1951)が開拓したバレエ教育法で、同女史がソ連時代にレニングラード舞踊学校(現ワガノワ名称ロシア舞踊アカデミー=通称ワガノワ・バレエ学校)で推進して以来、世界的に広まった。単に教育プログラムのみならずポジション、技法等踊り方に他の派と若干の違いがある。また独自のワガノワ・メソッド教授資格ディプロマを発行している。同じワガノワ・メソッドに基づいていても、モスクワのボリショイ・バレエ学校/バレエ団と、サンクト・ペテルブルグのワガノワ・バレエ学校/マリインスキーでは踊り方などに若干の違いがある。

 

◇ISTD <インペリアル・ソサエティー・オブ・ティーチャーズ・オブ・ダンシング> Imperial Socity of Teachers of Dancing

1904年設立の英国舞踊教師協会で、独自の教師資格ディプロマを発行している。

 

◇RAD <ロイヤル・アカデミー・オブ・ダンシング Royal Academy of Dancing

本来1920年に設立された英国舞踊協会の名称であるが、現在は英国ロイヤル・バレエ学校等が推進するバレエ教育プログラムを指す意味でもっぱら使われ、履修者に対して独自の進級制度によるディプロマを設けている。

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